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世界デビューEPをひっさげて行われた
HEAVNESE USA Tour 2012 大成功!!!

昨年同様「Don't forget Japan tour」と銘打って行われたアメリカツアー。おかげさまで、大盛況の内に幕を閉じることができました。

カンザスシティーでの2公演とラジオ出演、ロサンゼルスでの8公演に加え、米ケーブルテレビ局での3番組への出演、在ロサンゼルス日本総領事館とロサンゼルス郡共催の公式行事への参加、さらには、ネイティブアメリカンの神聖なる集まりでの演奏など、とても内容の濃い、エキサイティングなツアーとなりました。

「最も恐いのは世界が陸前高田市のことを忘れてしまうことです。だから皆さんが世界に出て行って、私たちのことを伝えてくださるのは大変ありがたいのです」

昨年のツアー後に戸羽陸前高田市長からいたただいたこの言葉をうけ、HEAVENESEは『まだまだ続く復興への長い道のりについて、世界の人々に現状を伝えることも一つの役割』と認識し、アメリカへと渡りました。
(この度のツアーは陸前高田市と岩手県教育委員会からの後援をいただきました)

Sheila Eが立ち上げたStiletto Flats Musicよりリリースされた世界デビューEP『Sik Road』をひっさげ、再びアメリカに乗り込んだSoul Japanese HEAVENESE。

初日は日本人がほとんどいないアメリカのど真ん中、カンザスシティー。果たしてバイブルベルトと言われる古き良きアメリカで、大和魂でゴスペルを歌うHEAVENESEは受け入れられるのか・・・そんな緊張の中、ツアーはスタートしたのでした。



西海岸ロサンゼルスと大陸ド真ん中のカンザスシティー。


桜寄贈100周年記念イベント


テレビ出演

 


Kansas City


October 17
本部隊カンザスシティー到着

総勢35名のHEAVENESE一座の殆どが、この日、ミネアポリス経由で成田からカンザスシティー入り。

準備のために1週間前から渡米し、ロサンゼルスでの打ち合わせを終えて前日に現地入りしていたマレ&クミコ他、数名と無事に合流しました。

関係者が最も心配していたのは、17フィートロングのトラックに太鼓と機材を積んで、ロサンゼルスからノンストップ29時間の道程を、ひたすら砂漠を爆走していたスタッフ2名が無事に到着するかどうかでした。

そんな心配をよそに、二人は素晴らしい星空と朝焼け、そして美しいサンセットを満喫しながら、たくましく予定時間より早くに到着し、空港で本隊を迎えることができました。

この3日後、カンザスでのコンサート終了直後、休む間もなく、すぐにまた同じ道程をロスまで爆走したのですから、こんな過酷な役目を喜んで買って出てくれるスタッフが、HEAVENESEのツアーを支える影の主役です。

 



 


カンザスシティーでHEAVENESEライブを企画してくれたのは、地元のFM局 The Fountain Radio。 カンザス滞在中は、リハーサルや食事など、このステーションがHEAVENESEの基地となりました。

毎週土曜日夜7時〜12時までのHIP HOP 番組 The Concret Truthが、人気を集めています。

←Fountain RadioのDJデボン。

20日、マレ&クミコは彼のラジオ番組にも出演。



>>> Fountain Radio  107.9 FM

October 19
ストリートパフォーマンス@PLAZA

USAツアー2012 初の演奏は、なんとHEAVENESE自身にとっても初のストリート!
目的は土曜日と日曜日のコンサートのためのプロモーション。ストリートでゲリラ的に演奏し、その最中にスタッフがチラシを配るという作戦です。

果たしてアメリカの路上で、人々はHEAVENESEの演奏にどう反応するのか・・・チラシをもらってくれるのか、それとも、ただ通りすぎるだけなのか・・・自分たちが、全く期待されていない状況で通行人の心に訴えることができるのか・・・それを知りたくて、HEAVENESEサイドの提案で実現したストリートパフォーマンス。



比較的富裕層の多い地域にあるショッピング街『PLAZA』にあるスクーターズ・コーヒーというカフェの店頭。東京の青山を思わせる高級な雰囲気が漂うプラザのフライデーナイトに、HEAVENESEの音が鳴り響きました。

太鼓を中心に、サムライ、篠笛、尺八、津軽三味線、そしてタップと、それぞれの持ち味が光る新曲です。驚くほど多くの通行人がチラシを快く受けとってくれ、路上を埋めた延べ数百名の人々から暖かい拍手が起こりました。

日本でもやったことのない「突然の路上パファーマンス」がアメリカの地で受け容れられたことに力を得て、いよいよ明日の本番へと気持を引き締めた一同でした。

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October 20
Overland Trail Middle School

そして、コンサート初日! 会場はカンザスシティーの南に位置する、緑豊かなオーバーランドパークにある中学校のバンクエットルーム。人の気配が感じられないまるでゴルフ場のコース中にあるような学校に、無名のHEAVENESEを観に、本当に人がくるのだろうか?そんな不安が心によぎります。

ところが、夜になると、どこからともなくやってきた人々が会場を埋めていきます。


オープニングアクトを努めてくれた地元ゴスペルクワイア『One Voice 』が演奏を始めたころには満員に。彼らの演奏で会場の熱気も一弾と高まったとき、ついにHEAVENESEの登場です。

観客のボルテージは一気に最高潮に。HEAVENESEは会場を埋めた人々からの熱烈な歓迎を受けました。

Sheila EのレーベルStiletto Flats Musicから正式にリリースされた直後の初ライブ。
アメリカ国内においても、ついにオフィシャルなレコーディング・アーティストとしての新しい一歩を踏み出したHEAVENESEの記念すべき夜は、興奮のうちに幕を閉じたのでした。

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October 21
Gem Theater

 

カウント・ベイシー、チャーリー・パーカーなどの、世界的ジャズプレイヤーを世に送り出したジャズ発祥の地の一つとして世界的に有名な "18th & Vine District"にある "The Gem Theater"。
Fountain RadioがHEAVENESEの為に用意したステージは、この歴史ある劇場でした。

ストリート、中学校のバンクエットルーム、そして劇場へと、カンザスシティーでのHEAVENESEは一挙に階段を駆け上がりました。

決して治安が良いとは言えないダウンタウン・カンザスシティーの週末の夜。Fountain radioの人々は口々に「今夜は歴史的なことがおこるぞ」と期待と興奮の中で言い続けていました。

「この地には、残念なことに、いまだに人種差別が存在する。しかし今夜、その壁が壊れるチェンジの日となる」
この日の朝、主催者のJim Stewart 氏がそう語りました。彼らはアメリカ社会にはびこる闇に光を投じるためにHEAVENESEのコンサートを企画してくれていたのです。

開場と同時に、この由緒ある劇場には次から次へと人がやってきます。その多くが黒人です。600席の観客席は開演前には満席となりました。



この日、Fountain radioがセットアップしてくれた、オープニングアクトは、昨日に引き続きOne voice。
そしてNLC Fire choir。さらに、カンザス出身のHIPHOP Pasor AD3。 
それぞれが2曲ずつ演奏し、メインアクトとして、いよいよ、HEAVENESEの登場。
この日のHEAVENESEは、カンザスで活躍するラッパーJ-Blastを加えてカンザス仕様です。
ほぼ予定どおりの時刻に、Ed SpokのMCにより、歴史的な夜はスタートしました。
One voice の演奏に続き、NLC Fire choirへとスムーズに進行していく中、時間ぎりぎりまで控え室でヘアメイクなどの準備をしていたHEAVENESEの元へジム氏がやってきて言います。

「すでに観客の興奮は最高レベルに達しているそ。準備はいいかい?」
オープニングの映像が流れ、HEAVENESEのサインが画面に大きく映し出されると、客席からは大歓声が起こりました。
会場に充満するエネルギーは尋常ではありません。曲の途中でも思い思いの場所でわき起こる歓声と拍手の波動がステージに押し寄せてくるのです。
カンザスシティー公演では、地元ラッパーのJ-Blastも参加し、さらに熱気が増し加わりました。


終演後、ロビーの物販コーナーに興奮して押し寄せる人々の波もまたすさまじいものがありました。

多くの人が、まるで世紀の大発見をしたかのような表情と笑顔でCDを買い、サインや写真を求めにやってきます。
確かに、ショーとして飽きさせない「見せ方」やエンターテイメントとしてのショーマンシップについては、Sheila Eの世界的視点からのディレクションを受けつつ、知恵を絞り、考え抜いて勝負しているのは事実です。
しかし、観客の中に初めからある「期待」は、自分たちの努力以上の現実でもあります。

人種間の摩擦が確かに存在するアメリカ社会のど真ん中で、
東からやってきた一座の発する音魂に、人種を越えて一つとなった夜。

人々は口々に「こんなことは、カンザスシティーで今まで起こったことがない」と興奮して語るのです。
それは日本文化への尊敬と憧れと同時に、バイブルベルトで生まれ育った人々の共言語である「ゴスペル」のスピリットによって発せられる「サムライ」や「忍者」などのエキゾチックな文化の融合がもたらしたマジックと言えるかもしれません。

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Gem Theaterでの公演が終わると、トラックは機材を載せてそのまま西に向け2700kmの旅へと出発。
他メンバーは翌日お世話になったカンザスシティーの人々との時間を過ごし、
次の日には別れを惜しみつつ飛行機でロサンゼルスへ向かったのでした。

【 L.A.10月編へ続く 】近日公開


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