リーダー・マレ手記「キム・ブレル」

アンドレの追悼コンサートで、HEAVENESEの少し後に登場したのが、キム・ブレル。少し前にNHKのBSでも取り上げられていたゴスペル界のすごすぎる人。
大御所というよりも、比較的新しい人なんだけど、とにかく会場は彼女がうたったFaithのあと、みんな心を打たれ何も話せないという感じになっていました。
Faithっていうのは、もちろんアンドレの曲でアルバムでも彼女が歌ってるものです。faithっていうのは訳せば「信仰」ですね。
テーマは、新約聖書の言葉で「信仰がなければ神に喜ばれることはできません」という箇所を歌にしたものなんです。
信じる心の大切さを歌っている曲ですね。
これを、キむ・ブレルがうたってるわけですが、これこそ「ゴスペル」という感じです。
日本人には絶対にまねできないですね。というよりも、アフリカン・アメリカンじゃないと無理じゃないかなと思います。
彼女のパーフェクとなピッチは、人間業とは思えないです。メロディーをくずしてうたうことを英語では、ラン、というのですが、このランが、まるで機械でやってるぐらい完璧です。
アメリカのエンターテイメント業界で、生で口パクじゃなく歌って聞くにたえるのはゴスペル出身のシンガーだと言われてます。
しかし、この彼女は半端じゃないです。
シーラは、彼女が終わったら、もう帰ろうかと思った程だったと言ってました。
ぜひお聞きください。
ランをするときも、直立不動のまま、普通にやっちゃいます。
すごすぎです。
それと、彼女の歌には魂が入っています。
信じていることを歌っているからなんですね。
彼女自身、みずからチャーチを始めた人。
まさに信仰があるんですね。
日本でゴスペルはやって、ゴスペルクワイアだとかゴスペル教室だとかに通っている人がいたり、意味もわからず、同じような仕草をまねしてハレルヤとか言ってる人たちがいますが、こちらのアフリカ系アメリカ人からは、「コピー」だと思われてるんですね。
なにやってんの?っていう感じです。
これは文化なんです。彼ら歌い方、仕草。これは彼らの日常そのものなんですね。
それをまねしても、何も伝わりませんよね。
そういうことを考えさせてくれるのに十分すぎるほどの、圧倒的な力が彼女の歌にはあります。
ぜひご覧下さい。

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